みすてぃっく・あい 一柳凪

みすてぃっく・あい(ガガガ文庫 い 3-1)

みすてぃっく・あい(ガガガ文庫 い 3-1)

かつてあまたの人々が特攻をかけては散っていったガガガ文庫
今度はボクの番だということで、第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。
4人の美術部員しかいない冬休みの女子寮を舞台に百合百合とした日常が描かれる。
あらすじでは幻想百合ミステリーとなっているけど、これは百合SF。
○○○○が出て来ればSFなのかという問題は関知しません。
ミステリとしても読めるし、わりと巧妙な伏線は張られている。
ページを読み返してしまうくらいスルーしていた。
ただある伏線に対して文句を言う人はいるかもしれない。
malamo氏にそれについて訊いたら某探偵がそうなのだからいいではないかと言われた。
そういうわけで地雷覚悟で読んだら普通におもしろかった。
次回作は買うと思う。
ツッコミ所はこの作品を書こうと思ったきっかけが「少女セクト」。
追記、原題の「虚数の庭」の方がいい。ほんとガガガはセンスがねえ。

ちょっとネタバレ
あるSF要素を使うことによって生まれるミステリ的な伏線は最近の某ミステリ作品を思い出す。
そう考えるとああいう箱庭世界はありなのかな。