夏の涯ての島 イアン・R・マクラウド

夏の涯ての島 (プラチナ・ファンタジイ)

夏の涯ての島 (プラチナ・ファンタジイ)

表題作と「転落のイザベル」がすばらしかった。
美しく端正に仕上がった短編集。
「ドレイクの方程式に新しい光を」
どこの国のSF読みも読んでいるのは似たようなものなんだね。
「夏の涯ての島」
世界大戦でドイツが勝利しイギリスが軍事拡張路線を辿っているという歴史改変もの。
老いた歴史学者とカリスマ的指導者の若かりし頃の恋愛と
時代のうねりによって歴史学者がとらざるをえなかった行動。
薔薇小説。
「転落のイザベル」
各編の中で一番壮大な話でありながら、百合百合している。
語られ方がよい。
「息吹き苔」とは同じ世界観。