モーフィー時計の午前零時

モーフィー時計の午前零時

モーフィー時計の午前零時

チェスを題材にした小説のアンソロジー
ダンセイニ卿以外は
ルールを調べようとしないぐうたらでも楽しめた。
チェスが出てくる作品でよかったのが
「みんなで抗議を!」ジャック・リッチー
シャム猫フレドリック・ブラウン
「素晴らしき真鍮自動チェス機械」 ジーン・ウルフ
特にミステリとしては「シャム猫」のひねり具合がなかなか。
ウルフは世界観が好き。
一方チェス小説としてよかったのが
「マスター・ヤコブソン」 ティム・クラッベ
「去年の冬、マイアミで」 ジェイムズ・カプラン
何より素晴らしかったのが「去年の冬、マイアミで」。
天才には届かない凡人の悲哀が堪らない。
解説にあるタイトルの意味もまた天才をよくあらわしている。