時は準宝石の螺旋のように サミュエル・R・ディレイニー

時は準宝石の螺旋のように (1979年) (サンリオSF文庫)

時は準宝石の螺旋のように (1979年) (サンリオSF文庫)

高水準な短編集。おもしろかった。
退廃的な世界だからこそ洗練された美しさが生まれるんだな。
以下良かったもの。
「スター・ピット」
やさぐれた中年の話。
「コロナ」
ひねりもなく心温まる話。
「然り、そしてゴモラ
短編集の中でやけに異彩を放ってるもの。
読み終わったあとにタイトルの意味に気づき、驚愕した。
素晴らしいな。タイトルに全てが込めれた作品。
「流れグラス」
冒頭の文章が良いね。
「ただ暗黒」
ロジャーって明らかに……
「時は準宝石の螺旋のように」
後半の展開は圧巻。
コトバである宝石とともにめまぐるしく伸し上がっていく様は読んでいて楽しい。


「エンパイア・スター」への期待が高まった。